はじめに
前回に続いて
「コミュニケーションのミスマッチ」対策
第2回目をお届けします
今回は、多くの経営者が密かに悩んでいる
「専門用語の壁」
についてお話します
専門用語は「外国語」

「先生、先月の数字はどうでしたか?」
税理士にそう疑問をぶつけたとき
こんな回答をされたことはありませんか?
純損失となっています
原因は一過性の特別損失によるものです
PL上は営業利益が出ており
財務の健全性が保たれています
販管費のうち減価償却費が多いので
キャッシュフローは・・・
これでは聞いている経営者からすれば
英語が分からないのにずっと英語で話されている
そんな感覚になるでしょう
単語の意味を一つずつ調べないと
話の内容が頭に入ってこない
次から次へと新しい単語が出てきて
どの単語から調べていいやら・・・
よくある話だと思います
専門用語の「翻訳」には訓練が必要
なぜ税理士は専門用語を多用するのか?
知識をひけらかしたい
マウントを取りたい
というわけではありません
税理士にとっては
専門用語こそが日常語
だからです
税理士になるためには
何年もの間、膨大な時間をかけて
専門用語を反射的に使いこなせるよう
徹底的に暗記します
実務でも
同業者や同僚との会話は専門用語です
普段当たり前に使っている言葉は
意識せずに放っておくと
ついそのまま使い続けてしまうのです
誰にとっても「翻訳」は難しい
私はバスケが好きでよく試合を見に行きます
例えば
ルールをよく知らない友人と一緒に
試合を観ている場面を想像してください
応援しているチームに逆転のチャンスが訪れ
熱くなった場面で
「行け!ダブルチームを仕掛けろ!」
と思わず口走ってしまう

隣の友人はきっと心の中でこう思います
「ごめん 日本語で言って・・・」
ダブルチームとは
5人対5人で戦うバスケにおいて
1人に対して2人がかりで守りに行く戦法です
当然、攻める側の誰か1人が
完全に誰も守っていないフリーな状態になります
そんなリスクを負ってでも
ボールを奪いに行こうとする
まさに勝負所で使われる言葉です
それを
「ダブルチーム」の一言で済ませるか
「リスクを負ってでも2人がかりで奪いに行く」
と翻訳して伝えるか
こうイメージすると
専門知識のない人に向けた翻訳作業は
簡単に見えて、実は難しいことだと分かります
専門用語はつい使ってしまうもの
ここまで翻訳が大事だと語って来ましたが
自分自身も面談で熱が入ってくると
つい専門用語がぽろっと出てしまいます
自分では気をつけているつもりでも
本当に相手に伝わっているか?
それは
相手にしか分からないことです
だからこそ、打ち合わせの途中では
必ずこう聞くようにしています
「意味の分からない言葉はなかったですか?」
もしあった場合は
別の切り口であらためて翻訳し直しています
一度理解しても忘れてしまう

その場で理解しても
時間が経てば忘れてしまう
それは人間である以上当然のことです
税理士は毎日その言葉に触れていますが
経営者の皆様にとっては
年に数回程度しか聞かない言葉だからです
税理士がその場を離れた後でも
いつでも思い出してもらえるように
資料として情報を残してくれる
税理士がそこまで対応をしてくれたとしても
人間なので忘れることもあります
何度でも聞ける関係へ
先週、あるお客様に
なぜ自分を選んでくれたのか?
勇気を出して聞いてみました
すると
皆さんが分からないことが私には分からない
だから分からないことは何度でも聞いてください
その一言に救われたから、と答えてくれました
「前にも聞いた気がするけど忘れちゃった」
そうなったときでも嫌な顔一つせずに
「何度でも聞いてください」
と言ってくれる税理士をお勧めします
専門用語という壁を壊すには
税理士の一方的な説明だけでは足りません
伝わるまで翻訳する
忘れてもいい、という安心を与える
分からないことは何度でも聞く
専門用語の翻訳は
税理士と経営者の共同作業です

次回は顧問料のブラックBOX対策
についてお伝えします
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